プレスリリース
24.02.2022
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電気自動車の基幹技術であるシステムを社内で開発・生産 関連ソフトウェアも提供
2022年2月23日
世界的大手独立系自動車関連サプライヤーのマレリは、電動エンジンの中核部品であるインバーターを、同カテゴリーで最も先進的な電動車両の一つとされる新型BMW CE 04電動スクーターに供給します。
BMW CE 04に供給されるこの製品は、社内のエンジニアリングと生産能力を活用して、ホワイトルームにあるマレリで開発・生産されています。このインバーターはエネルギーの活用と再利用を最適化し、性能と効率を最大化するように設計されています。
マレリのビークル・エレクトリフィケーション事業部門のプレジデントであるHannes Prennは、以下のように述べています。
「BMW CE 04のような素晴らしい電動車両への搭載が実現したことをうれしく思います。新しい電動二輪車の利用が可能になることは、将来のモビリティに参入する機会をさらに拡大するものです。」
「インバーターの技術は、すべての電気自動車において、効率的なエネルギーマネジメントを確実にするためのキーになります。そのため、当社はこの分野の先進的なソリューション (四輪および二輪の双方において) の設計を継続し、電動パワートレインやサーマル・ソリューションを含む当社の電動化ソリューションを補完しています。これは、電気自動車のための効率的で高性能・信頼 性の高い革新的なソリューションをお客さまに提供することによって、eモビリティを推進するという当社のミッションの一環になります。」
インバーターは、電池からの直流 (Direct Current) 電力から、電気モーターに必要な三相交流 (Alternating) 電力への変換を行うものです。二輪車の電気アプリケーションは、厳しい寸法制限に適合しなければならず、またいかなる外部環境（極端な高温・低温条件、水、湿度などへの対応）でも動作する必要があり、高出力密度を必要とするため、より高いレベルの課題への対応が求められています。
BMW CE 04電動スクーター搭載のインバーターは、名目電圧145ボルトで43.5キロワットのピーク出力を実現し、115ボルトから175ボルトの範囲でフル性能 (300アンペアrms) を発揮します。
マレリが開発したこのタイプのインバーターには、同じスペースと寸法に収まるより強力なバージョン (最大450アンペアrms - 348ボルト) もあり、柔軟性とスケーラブルな設計にも特徴があります。
さらに、インバーターのソフトウェアもマレリによって開発されたもので、BMWが車両ソフトウェアを提供し、同じインバータケース内に設置された電気制御ユニットに収められています。このソフトウェアはAutosar (AUTomotive Open System Architecture) 規格に準拠しており、BMWが要求する診断規格に合わせてカスタマイズされています。機能安全要件は、ASIL B (Automotive Safety Integrity Level B) 規格に準拠しています。
マレリのビークル・エレクトリフィケーション事業部門は、電気自動車用の最先端インバーターの開発において10年以上の経験を有しています。マレリは、日本の高級ブランドの電気自動車のモデルの一つを最長シリーズ生産で供給するなど、この分野では先駆的な取り組みを行っています。また、世界トップクラスのスポーツカーブランドのスーパーカーに搭載されている400 Vインバーターでも、スマートな電気モーターマネジメントで、直流から三相交流への効率的な変換を実現しています。
また、同事業部門は、二輪車市場にも注力し、高級バイクメーカーが量産する初の高性能電動バイクの技術を提供しています。これは、マレリが200ボルトで最大75キロワットの電力を供給できる完全なe-アクスルを提供したものです。
マレリの完全なインバーターの製品群には、柔軟性とモジュール化のために設計された高性能の400ボルトと800ボルトの技術が含まれており、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ (IGBT) を使用し、炭化ケイ素 (SiC) と窒化ガリウム (GaN) ベースのパワーデバイスも開発中です。電気自動車のエネルギーの完全な流れを管理・制御・最適化するために必要な、すべての主要な電子パワートレインとサーマル・マネジメントソリューションの完全なサプライヤーとして、マレリは、電力密度と効率を最大化するための最先端の技術を開発・生産しています。インバーターとパワーエレクトロニクスに加えて、これらには電気モーター、統合e-アクスルシステム、およびすべての車両のサーマル・マネジメントのための製品が含まれます。
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